神社で行われるご祈祷には、どのようなものを思い浮かべますか? やっぱり七五三や厄祓いを最初に思い浮かべるかもしれませんが、当然ながらそれ以外にもあります。
色々な思いで神社に訪れる参拝者の悩みを軽くするの神主の役目だと思います。ご祈祷を受け終わると参列者の顔がスッキリして帰られます。
神主さんの仕事内容 厄払い
厄とは”災難”のことを指します。「前厄」「本厄」「後厄」という言葉を聞いたことありますか?神社では厄を祓う神事を『厄払い』と言います。
災難と書きましたが、個人的には厄年は人生の変化が訪れる年だと考えています。知らず知らず変化が起きてしまうから、今まで通りにいかない。だから上手くいかないから「災難続きだ」と誤解しやすいと思います。
厄払いのやり方
祝詞を奏上した後に、名前と年齢が記されている”祓いふ”と呼ばれる人形型の紙に一年分の厄を移し、神社に奉納しお焚き上げして厄が払われる神事です。
「厄年じゃないけど、最近悪いことが続いてて、それも厄払いなの?」と思うかもしれません。そんな場合は「災いを祓い福を招くという”攘災招福”の祈願祭があります。
予約をする際は「厄年ではないこと」「最近良くないことが続いていること」を伝えれると神社は対応しやすいです。
神主さんの仕事内容 安産祈願祭
母子ともに健康で我が子が生まれることを祈願する儀式です。
妊娠してから出産予定日までの期間は、だいたい280日前後だそうです。この期間中の奥さんの体は大きく変化します。
医療技術が発達した現代の日本でも死亡率は2.7(2020)あり、毎年20~30人ほどが命を落としてしまうそうです。
奥さんは授かった命に喜びを感じつつも、不安の気持ちが混ざった表情を見かけることがあります。
この時は母子とも元気に出産を終えるように、全力でご祈祷を斎行してます。
神主さんの仕事内容 初宮参り
初宮詣(お宮参り)は生後一ヶ月の赤ちゃんを連れて、神様に誕生のご報告と健やかな成長を祈願する儀式です。
服装に関して、お母さんは着物を選ぶ方が多く。お父さんはスーツで参列することが多いです。祖父母は動きやすさ前提にしつつも、きちんとした服装を好む傾向にあります。
一点気をつけて欲しいことは、ご祈祷中に写真を撮りカメラ回すこともあります。貴重な場面を記録しておきたい気持ちもわかりますが、神社や神主によっては注意する場合があります。
めでたい日なのに、大の大人が怒られるのは残念です。しかも裏で嫌われることが多いので気をつけてください。
初宮参りで神主として嬉しいこともあります。それは安産祈願をした時にお渡しした御札やお守りが戻ってきた時です。
神主さんの仕事内容 七五三
三歳と七歳の女子、五歳の男子の成長を神様に報告しこれからも見守ってもらう神事です。
一般的には11月15日とされています。しかし最近は参拝客の都合に合わせて10月~11月頃まで神社が対応するようになっています。
諸事情で七五三のご祈祷を受けない選択も問題ありません。お参りして記念撮影するだけでも十分OKです。神様に無事に我が子が成長していることをご報告をすることが大切です。
この時も神主の我々は「もうこんなに成長したんだ」と喜び、時間の早さを実感します。
神主さんの仕事内容 地鎮祭
家を建てる前に土地の神様に工事の安全と、家屋ここに住む方々の繁栄を祈る重要な儀式です。
都心部だと滅多に見れないと思いますが、地方都市でも件数は減少しています。中小規模の神社にとっては貴重な収入源の一つで、お供え物を頂けると非常に嬉しいです。
地鎮祭を終えると「これから家が建つんだ」といった明るい表情になり、施工会社の人にとってはスタートなので、表情が真剣になります。
神主さんの仕事内容 交通安全祈願と車の清祓
購入した車やバイクの交通安全を祈願します。
お祓い専用のスペースで行なうことが多く、御社殿でご祈祷後に車の清祓いをします。選んでもらったお守りをボンネットの上にちょこんと寝かせてから清祓いを斎行します。
別に新車限定にしていません。新たに手に入れた車なら中古車でも問題ありません。「これから乗るから事故なく安全に運転できますように」と言う気持ちで参拝者は神社にいらっしゃいます。
超都心部の神社なら家が買えてしまうレベルの高級車も来るようですが、筆者の地域だと乗用車以外にトラクターや軽トラの場合があり、コンテナ専用に運ぶトラックの時は予想以上に大きかったです。
神主さんの仕事内容 まとめ
私たちの生活において、神社は重要な節目に関わっています。縁結びから神前式(神社での結婚式)、安産祈願、初宮参り、七五三に至るまで、私たちの生活は神道と深く結びついています。
神社は特別なイベント限定のところではありません。「なんかなー」とモヤモヤした時に神社を散歩がてら訪れても良いところです。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
良い一日を。